前回ブログ/コメントの続きです。
演技開始前によく見られるスプリットS形のターンです。
(上は横から見た時、下はパイロット目線)
ターンの目的が180度方向転換なので、これ自体はどう飛んでも構わないのですが、この様な飛ばし方を長年続けていると、癖になってしまい、パターン演技を見る目に誤解が生じてしまいます。
このターンに近い演技として「ハーフ・リバース・キューバン・エイト」がありますが、両者の違いを意識して練習する事が大切です。
演技となると、
Rや直線の、精度とメリハリ、ロールの位置、そして一番問題になるのが「抜け」の水平です。
画像のターンでは、抜けのRがどこで終わったのか分かりませんし、頭下げ飛行がずっと続いています。
人間の目の錯覚もあり、審査をするのも人間なので、ある程度の「頭下げ」は仕方ないかもしれませんが、だからと言って故意に頭を下げるのはやり過ぎになります。
この辺の度合いはフライトコーチできちんと確認しておきたい所です。
テンプレートにこれしかなかったので代用しますが、正しい「ハーフ・リバース・キューバン・エイト」はこんな感じの航跡になります。
水平直線_1/8ループ_45°直線_1/2ロール_45°直線_5/8ループ_水平直線と、1つ1つのパーツを正確に飛ばし、その1つ1つがチェックされ減点されます。
競技会によっては、演技毎の印象点を採用する事もありますが、FAIでは減点方式となっています。
進行方向が逆ですが、45度ラインの翼の見え方としては、上面が少し見える程度になります。
コメントをお書きください
けーあい (月曜日, 14 3月 2022 08:45)
丁寧な解説、大変参考になります。
シンプルな演技ほど、スタントに対する意識の差がはっきり出ますよね。
私の場合は、つい気が抜けて直線が甘くなることが多々あります。
スポーツマンをやるとその辺の意識のズレをいち早く察知できるような気がするので、
日に1回は「全集中のスポーツマン」をやるようにしておりますよ。
角倉 (月曜日, 14 3月 2022 09:08)
フライトコーチは冷静に自分のフライトを見せてくれるので、本当に役立ちますね。
多くの人が同じ基準の目を持てる様になればいいなと思っています。