●コネクターの電気抵抗

 

ーーー2021.2.18追記ーーーーーーーー

バナナ型コネクターにハンダ付けする時のフラックスの問題点が、ブログF3A Studyに記載されていた。

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色々なコネクターの電気抵抗を測ってみた。

精密な機器での測定では無いので数値の信頼度は低いが、比較には十分に使える。

4ミリコネクター

0.2~0.4mΩ

銘柄や製造元によって抵抗は異なる。

カゴ型スプリングを介した2段階接続なので、接触抵抗の点では不利。

金属製のため、ハンダ付けや使用時の熱には強い。

ハンダ付けのフラックスがスプリングの下に入り込むと、接触不良を起こす可能性もある。

 

ミュゼットの機外スイッチとして長い間使用していた4ミリコネクター

1.2mΩ

かなり劣化していた。

4ミリ先割れタイプ

0.1mΩ

無駄な物が無いので抵抗は小さい。



3.5ミリコネクター

0.2~0.5mΩ

銘柄や製造元によって抵抗が異なる。

カゴ型スプリングを介した2段階接続なので、接触抵抗の点では不利。

金属製のため、ハンダ付けや使用時の熱には強い。

不良品や、ハンダ付けフラックスの注意点もある。

 

6.0コネクター

新品0.1mΩ

中古品0.6~0.9mΩ

T型コネクター

片側0.2mΩ〜

色々な製造元の製品が存在。

どのタイプのコネクターにも言える事だが、接触は、面では無く、線または点と考えるべき。

特に、一度に2箇所を接続するこのタイプは、同時に両方をベストな状態にするのは難しいと思われる。

 

異なる銘柄との組み合わせ

片側0.2mΩ〜

ロッキー

片側0.1mΩ〜

 

これを知っている人は古くからの電動マニア。

接触抵抗の低い銀メッキを採用し、ロック式に特徴があった。

設計や製品精度に微妙な問題も抱えていた。

ブラシレスモーターで線が3本となった事や、プラスチック製のロック機構は熱に弱い事などから、次第に消滅。


ギボシ端子

0.2mΩ

新品の抵抗は意外に低いが、抜き差しに耐えるモノでは無い。

タミヤコネクターの端子

2mΩ


昔、RCカー用モーターで飛行機を飛ばし始めた頃の物。

バッテリー側とモーター側(合計4カ所)にこれを使って、30A流れたとすると、

0.002Ω×4×30A=0.24V

つまり、例えば7Vの電源電圧ならコネクターだけで3.4%の損失になってしまう計算となる。


 

それなら、今のミュゼットでは…

機外スイッチも追加してあるので平均0.5mΩのコネクター5個使うとして、

これに50A流すと

0.0005Ω×5×50A=0.125V


11Vの電源に対しては約1%のコネクターの損失となる。

 

ただし、これは飽くまでも「1A流して測定した抵抗値」による机上の推論に過ぎない。

点接触の所に50A流せば状況が変わってしまう。

 

試しに、ミュゼットのフルパワー50A時の機外スイッチ用コネクターの抵抗を測ってみると、1.7mΩとなった。(最初の方にある画像とは別物)

 

測定値はプラグの刺し方によっても変わってしまうので、この4ミリコネクターの使用は止め、4ミリ先割れタイプに変更してみた。

先割れ型は、50A時でも0.24mΩと優秀だった。


 

この事から、配線全部を見直し、バッテリーコードとコネクターは画像の様に改造した。

 

機体搭載の様子。

 

オス・プラグは側板の穴から外に出している。

これと同時に、モーターとESC間の3本の線はハンダ付けとした。

これらの改造で、結局、使用しているコネクターの数はバッテリー側の2カ所だけとなった。

 

改造後のデータに改善は見られるが、元々ロスは小さかったので、目に見えて飛びが変わった訳では無い。

でも、それなりの効果があった事は感じている。